JCU、表面処理薬品に環境対応の新ブランド

化学工業日報 2025/09/01 5頁 597字】

 JCUはこのほど、環境負荷低減につながる表面処理薬品の新ブランド「JEOLUMIS(ジェオルミス)」を立ち上げたと発表した。自動車部品向けなどに展開する装飾・機能分野の表面処理薬品のうち、環境や人体に対する環境貢献製品・技術を新ブランド製品に位置づける。 第1弾として有害とされる6価クロムや有機フッ素化合物(PFAS)などを使用しない製品、貴金属であるパラジウムの使用量を減らして省資源化に貢献する薬品など7製品を市場投入する。

 新ブランドは自然環境に悪影響を及ぼす物質や人体に有害な物質の低減および不使用化、製品ライフサイクルの向上による省資源化、二酸化炭素(CO2)排出量の削減によるカーボンニュートラルへの貢献に役立つ製品・技術を対象とする。 12月に販売を始める。

 7つの工程向けに7製品を投入する。 樹脂表面を化学的に荒らすエッチング工程は6価クロム、PFASフリーを実現した。 化学反応を起こす物質を吸着させる触媒化工程ではパラジウムの少量化を図った。 無電解ニッケルメッキは窒素化合物、鉛、カドミウムフリーを実現し、光沢を出す電解銅メッキは作業環境の改善につながる製品を投入する。

 錆びを防ぐクロムメッキも6価クロム、PFASフリーを達成した。 錆びにくさを向上させる化成処理では6価クロムフリーかつ省エネルギーに寄与する製品を投入。 電解ニッケルメッキは開発中で技術を確立し、早期の市場を目指す。


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