前池のオニバス 猛暑?開花不良 香川県善通寺市保存会が観察

日本農業新聞 2025/08/28 ワイド2四国 010頁 470字】

 【かがわ】善通寺市の天然記念物に指定されている前池のオニバスに開花不良が観察されている。「善通寺稲木前池オニバス保存会」の大西周二会長によると、葉の生育は良く、つぼみは複数確認できるが、例年の三分咲き程度しか開花しない。 「猛暑が影響しているのかもしれない」と話す。

 オニバスは、全国的に数が減っており、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧2類に指定されている。 前池には、「私が子どもの頃、すでに生息していた」と大西さん。 地域では県オリジナル水稲「おいでまい」の栽培が盛んで、前池から随時、水が供給される。 同会は農家などで構成し、冬季に水を抜いたり、周辺の草を刈ったりして水質保全や環境整備に努めている。 今年は、「オニバスの一生」を説明する看板も設置した。

 最大2メートルにもなる大きな葉が水面を覆うように広がり、それを突き抜けてつぼみが出没し、鶏頭状の赤紫色の花を咲かせる。 今年は、葉の生育が旺盛で、とげのある大きな葉が池の大半を覆っている。 開花も例年通り8月初旬から始まったが、「開き方が悪い」(大西さん)と言う。 ※実際の「2類」はローマ数字


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