牛舎暑熱対策万全に 屋根高く、ミスト噴霧… 健康・衛生管理を徹底 徳島県阿波市 義岡ファーム

日本農業新聞 2025/08/28 ワイド2四国 010頁 546字】

 【徳島県】交雑牛(F1)の肥育を手がける阿波市阿波町の義岡ファーム(株)は、牛舎の屋根を高くしたり、ミスト噴霧を行うなど暑熱対策に取り組む。牛の健康管理を徹底し、生産性の高い経営を実践する。

 同社の赤坂牧場は現在は6棟の牛舎で、約700頭の肉牛を肥育する。 2017年に建設した際、屋根を7、8メートルと高くして風通しを良くし、ミストと換気扇を導入した。 ミストは300リットルの貯水タンクで、噴霧配管から2分ごとに30秒噴射。 牛の体感温度を下げ、夏でも餌の食い込みが良いという。

 同牧場では、労力軽減と作業効率の向上のため、自動給餌機や自動哺乳機、防鳥ネットなども導入。 21年にはJGAP(農業生産工程管理)を取得。 牛の健康管理や衛生管理を徹底する。

 徳島県内では畜産でJGAPを取得している経営数は少ない。 牛の記録を付けることで健康状態の管理・食品の安全を再確認する他、牛舎を清潔に保ち、ストレスを最小限に抑える努力をしている。

 牛ふんは堆肥へ処理し、地域の農家に供給する。

 同社は、徳島県が認定要項で定めた三つの要件を満たした牛1頭ごとに認定証が交付される「とくしま三ツ星ビーフ」に認定されるなど、評価されている。

 義岡敬治代表取締役(48)は「これからも高品質な牛を肥育していきたい」と意欲を燃やす。


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