ルネサス エレクトロニクスはこのほど、次世代スマート家電向け超低消費電力マイコンの発売を発表した。低消費電力を特徴とする16ビットマイコン「RL78ファミリ」を拡充した新規「RL78/L23」グループを発売、量産を開始した。 最大32メガヘルツで動作し、業界トップクラスの低消費電力性能を実現する。 周辺機能として、セグメントLCD表示や静電容量式タッチセンシング機能を搭載しており、OTA(オーバーザエアー)によるファームウエアのアップデートを可能にするデュアルバンクフラッシュメモリーを採用している。
RL78/L23は、スタンバイ状態の長いバッテリー駆動機器に最適な超低消費電力モードを搭載。 動作時の電流は109マイクロアンペア/メガヘルツ、スタンバイ電流は0・365マイクロアンペアで低減し、1マイクロ秒の起動時間によりCPU(中央処理装置)の動作時間を最小化する。 LCDコントローラーには新たにVL4リファレンスモードを搭載し、従来のRL78/L1xグループと比較してLCD動作電流を約30%低減する。
また、CPUを動作させずにLCDセグメント表示を可能にするSMS(スヌーズモードシーケンサー)を搭載した。 SMSにタスクをオフロードすることでCPUの動作回数を最小限に抑え、システム全体での省電力化を可能にする。 リモコンや血圧計、環境モニタリング機器などのバッテリー寿命の延長、設計の簡素化、バッテリー交換コスト低減につながる。