金属部品加工のテルミック(本社刈谷市、田中秀範社長)は、船井総合研究所が運営する企業表彰制度「サステナグロースカンパニーアワード2025」でDXインパクト賞を受賞した。中小企業では初めての受賞となる。 独自の生産管理システムを核にしたデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、業務効率化と生産性向上を実現した仕組みが評価された。
サステナグロースカンパニーは、持続可能性(サステナビリティー)と成長(グロース)を両立させる企業を指す。 2025年度のアワードは、約1万2千社の選考対象から特に優れた14社を部門別に表彰した。
DXインパクト賞は、DX推進によって売り上げやコスト削減、生産性向上など、業績向上にインパクトを与えた企業に贈る。 テルミックの受賞理由として、リアルタイムでの営業成績や生産情報の可視化、人工知能(AI)の活用、見積もり時間最短45分による顧客満足度向上などが挙がった。 先進的なスマート工場として、年間2700社以上が視察に訪れるなど、業界のDXのけん引役になっていることも評価のポイントになった。
審査員からは「デジタル技術の活用で、女性が働きやすく活躍できる環境を整備している」「多額の費用をかけず、既存技術の工夫で中小企業のDXを可能にしたことは画期的」などの声が上がった。(刈谷)