サントリーホールディングス(HD)は三菱地所が開発を進める東京駅日本橋口の街区「トウキョウトーチ」で、ミミズを使って食品残さを有機肥料に変える実証実験を始めた。飲食店から出るコーヒーかすなどを投入し、約3カ月で堆肥を製造する。 堆肥や液肥は街区内の植栽に活用し、都市部での資源循環の仕組みを検証する。
サントリーグループの社内ベンチャー制度「フロンティア道場」から生まれた事業で、自社工場の麦芽製造工程で生じる産業汚泥をミミズに与えた際の肥料効果も検証している。 将来はミミズによる肥料の商品化・販売を目指す。
実験では、定住型でコンポスト内に留まる性質を持ち、残さの処理(消化)能力が高いシマミミズを使用する。 コンポストでは、シマミミズが1日最大2キログラムの残さを処理できる。 実験は12月に終了する。