アサヒグループ食品(東京都墨田区、川原浩社長)は、ベビーフード最大手のブランド「和光堂」で1歳半から5歳代に向けた「プレキッズフード」市場を開拓する。離乳食までは規格がある一方で、その後の幼児期には成長段階に応じた商品が乏しいことに着目し、ベビーフード事業で培ったかむ力や飲み込む力の知見を活用する。 離乳食の次の段階の商品として数十億円規模の市場を見込み、商品拡充で10倍以上の拡大を見据える。
7月に発売した幼児食「ぱくぱくプレキッズ」は既存のベビーフードとの差別化として、大人の食事に近い見た目を目指した。 塩分や安全性にも配慮し、複雑な風味で嗜好(しこう)性を高めた。 ごはん80グラムと合わせて食べることで、1食分のたんぱく質に加え、不足しがちな鉄分やカルシウムが摂取できる。
2024年のテスト販売結果は好評で「2歳以降はベビーフードがなくなるので、こういう商品は大変うれしい」という、これまで市場で満たされていなかったニーズへの対応を高く評価した声も寄せられた。
幼児向け番組「シナぷしゅ」とのコラボCMを放送している。 SNSや店頭と連動させ、認知度を高めていく。