Meiji Seika ファルマ(東京都中央区、永里敏秋社長)は、慢性移植片対宿主病(慢性GVHD)の治療薬「レズロック(一般名、ベルモスジルメシル酸塩)」について、タイ王国保健省食品医薬品庁(タイFDA)から承認を取得した。少なくとも二つの全身療法が奏効しなかった12歳以上の成人および小児の患者が対象。 すでに米国やカナダで販売され、日本とアジア12カ国では同社の現地子会社がロメック・ファーマとの提携の下で開発と販売を担う。
慢性GVHDは、血液がんの治療などで行われる同種造血幹細胞移植を受けた患者に生じる重大な合併症で、再発によらない死亡や重症化の主要因となっている。 疲労感や慢性疼痛(とうつう)、臓器障害といった症状が長期間継続し、アンメットニーズが大きい。
レズロックは免疫細胞の分化や組織線維化に関与するリン酸化酵素「ROCK2」を選択的に阻害する世界初の薬剤で、新たな治療選択肢として期待される。