シャープ、白物家電でBツーB拡大 パン焼成機、セブン向け納入

日刊工業新聞Newsウェーブ21 2025/08/29 エレクトロニクス1 16頁 711字】

シャープは28日、大阪府八尾市内で家電事業の説明会を開き、国内で調理やヘルスケア向けなどの業務用(BツーB)白物家電事業を拡大する方針を発表した。中でもコンビニエンスストア大手セブン―イレブン・ジャパンが、パンやピザを店頭で焼き上げる焼成機の導入店を現在の約3000店から2025年度下期中に約8000店に拡大する計画で、シャープ製焼成機の採用を決めている。 シャープは国内BツーB白物家電の30年度売上高で24年度比3倍を目指す。

セブン―イレブン向け焼成機は両社で共同開発した製品の導入が1月に始まった。 途中まで調理し冷凍したパンなどを短時間で焼き上げて提供可能で、外国人の店員でも簡単に操作できる。

シャープは白物家電事業のBツーB向けで、調理用のほかに暑熱対策向けのアイススラリーを作れる冷蔵庫などのヘルスケア製品、コインランドリー・ホテル向け洗濯機、空気清浄機などを展開している。 消費者(BツーC)向け家電の技術を生かして顧客の課題解決を目指し、試作を重ねて製品を開発する。

同社は白物家電事業の売上高を開示していないが、国内の白物家電に占めるBツーB向けの売上高比率は現在1割程度で、成長余地が大きいとみる。 BツーC向けと両輪で拡大し、「国内白物家電に占めるBツーBの割合を2―3割に伸ばしたい」(永峯英行スマートアプライアンス&ソリューション事業本部長)考えだ。

家電事業は海外でも東南アジア諸国連合(ASEAN)、米州、中近東・アフリカを重点地域とし、24年度に50%以上だった海外売上高比率を30年度に60%以上に引き上げる計画。 インドネシアの白物家電の生産増強・拡販、米州のビルトイン家電の商品拡充などを進める。


【日刊工業新聞Newsウェーブ21】その他の記事を読む

※見出しをクリックすると全文をご覧になれます。(全文記事閲覧と同様の課金になります)