北陸特集 フクビ化学工業、“断熱のフクビ”積極提案

化学工業日報 2025/08/29 8頁 864字】

 2027年度を目指した5カ年の第7次中期経営計画「技術を押出し、未来へワクワク」に取り組むフクビ化学工業(福井市、森克則社長)が、重点4分野とする新たな住まい、オフィス&ファクトリー、社会インフラ、モビリティで「環境対応やモジュール化、高機能化で住まいとオフィス&ファクトリーで、断熱技術のフクビへ材料施工一体の提案活動」(森社長)に注力中だ。業界トップクラスの高性能フェノールフォーム断熱材フェノバボード、樹脂製内窓メルツエンサッシ、結露対策向け断熱軽量パネルのシズクリア不燃、水回りや浴室のヨクリーノなど多彩な製品群を土台に、戸建て住宅や各種建造物、工場、小中学校や大学等の文教施設など新築をはじめ「国内外市場とも既存の改修リニューアル」(同)を高成長分野とし、フクビ化学工業グループ全体で断熱のフクビを目指す。

 フクビ化学工業は、独自の樹脂成形や表面処理技術をベースに住宅向け建材やオフィス・工場、インフラ、モビリティの各分野で事業展開する大手の一角。 中計第1ステップで売上高450億円(24年度実績399億円)、営業利益28億円(同15億円)、ROIC(投下資本利益率)5・9%(同3・8%)、ROE(自己資本利益率)6%(同4%)の達成と次段階で売上高500億円超、営業利益35億円の実現を目指している。

 そうしたなか「省エネや省施工、環境性能が求められる国内外の住宅や建造物」(同)を重点ターゲットに建材や内装製品を材料製品と施工の一体的提案で市場の掘り起こしを図る。 快適な街づくりの屋外家具シリーズも高い評価を得ており樹脂成形技術を活かし独立電源一体型屋外LED照明製品も開発、屋外照明市場へも参入も開始した。

 炭素繊維複合材タフジットは、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の双方で対応製品と用途開拓に注力中。 海外事業強化で特に米国事業は、同国内の住宅市場へアクセスを強めていく。 また、国内間伐材の有効利用となるフクウッドに代表される森林資源水平リサイクル拡充に向け、日本各地の間伐材を有用利用するモデルケース拡大にも取り組む。


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